次の日、私は友人と会っていた。高校時代からのその友人に、なーたんの今までの経過と、昨日原因がわかってこれから元気になるだろう、と話し、久しぶりに心から楽しんでいた。
夕方その友人と別れ、家に帰ってしばらくした時、私の携帯が鳴った。動物医療センターからだった。
「あれから様子を見ているんですが…どうもまだ胃腸が動いてないようなんです。」
A先生の声がそう告げた。
血の気が…引いていくのを感じた。
「もうしばらく様子を見てみますが…。週末が明けたらまた今後の話をしましょう」
その日は金曜日だったので土曜日、日曜日は医療センターは面会できない。あと2日は任せるしかない…。
電話を切って…私は…床に座り込んだ。言葉に出来ない感情に、思い切り物を壁に投げつけたい衝動に駆られた。大声で叫び出しそうだった。
「なーたんごめんね。こんなになーたんを苦しめたのに…結局何も解決しなかった…」
なんとなく…わかっていた気もした。1番よかったのは…なーたんをうちにいさせてあげることだと。
猫にとって1番幸せなのは…我が家にいること…。それはふーたんが病気になった時に、以前通っていた動物病院のおじさん先生が言っていた。
「頑張って治療するために入院させるよりも、おうちにいさせてあげて下さい。猫はそれが幸せなんですよ」
わかっていたはずなのに…それでも一度は元気な姿を見たくて…ご飯をモリモリ食べてるなーたんが見たくて…手元から離してしまった。
週末が終わったら…なーたんを家に連れて帰ろう。そう決めた。
続く…
娘が寝るとすかさず寄り添うなーたん(元気な頃)