病院に電話して状況を説明し、セカンドオピニオンを聞きたい、と言うと受付のベテランそうな女性が「いいですよ、すぐ来てください」と言った。今かかっている病院に一応伝えるように言われるかと思ったが、何も言われなかったのでホッとした。
今かかっている病院に何も言わず他の病院に行くのは気が引けたが、行かないとそれはそれで後悔する気がした。
そして持つべき物と、痩せたなーたんをキャリーに入れて…「ごめんね、なーたん。ちょっと話を聞いてみような?ふーたんをみてくれたお医者さんだよ」
キャリーに入れて車に乗せると、以前ならニャーニャー騒いだが、今はそんな力もない。助手席になーたんを載せて…30分程の道のりを急いだ。
病院に着くと程なく、名前が呼ばれた。
診察室に入ると…ふーたんを見てくれたあのおじさん先生が立っていた。2年ぶりだった。
先生はキャリーを開けることもなく
「とりあえず状況を聞かせてもらおうか」
と言われたので今までのことをまとめた紙を渡した。
先生は黙ったままその紙を眺め…最後まで読み終えた後、こう言った。
「あのね、もう何もやることはないね」
なんとなくわかっていた気はしたけど…肩の力が抜けた。
続く…
1ヶ月食べていないようには見えないしっかりした顔つきのなーたん…だから希望を持ってしまった…