落胆
翌日、期待を胸に面会に行った。なーたん少しは食べられるようになったかな。
…ところが、迎えてくれたA先生の顔色がよくない。胸騒ぎがした。
「あれが原因かと思ったんですけどね、あの後も胃腸が動かないんです。」
自分の血の気が引くのがわかった。一気に奈落に落とされた気分だった。
面会したなーたんはケージの奥の方で小さくなっていた。でも首は上げてしっかりとした目でこちらを見ている。
「目力があるから…そこまで弱っているようには見えないですねー。」
先生が言った。
「どうしますか?お腹、開いてみますか?」
一度、可能性を見てしまった私は…やはり原因を突き止めて取り除き、なーたんにご飯を食べられるようになってほしい、と思ってしまった。
「なーたん、もう一度だけ、頑張れる?」
なーたんを撫でながら思った。なーたんは返事なんてしてないのに私はまたなーたんを頑張らせてしまう。
「お願いします…」
手術は2日後の7月1日に決まった。
続く…
無防備ななーたんに(元気な頃)
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。