セカンドオピニオン③
先生なら、そう言うような気がしていた。私が最初の手術からずーっと思っていたこと。
「手術はなーたんにとって良いことなのか」
先生はふーたんの時にも
「おうちにいさせてあげてください」
と言った。
それがこの先生の一番大事にしていること。
あの時もそうだったけど、私はまたこの先生の前で大泣きしてしまう。
「先生、私、もう一度この子が元気になった姿が見たかったんです。もう一度ご飯を食べる姿が見たかったんです。」
そんな私の言葉にも先生は動物の立場からあっさりと答える。
「それはあなたのエゴですよ。何もしなくたってこの子達は死ぬことなんて考えてない。動物たちは生きることしか考えてないんです。自然に生きているだけでいいんです。」
「先生、私が仕事に行っている間に一人で死んじゃったら…そう思うとツラくて…」
「それでもこの子は大好きな場所で最後を迎えられれば、それでいいんじゃない?幸せだよ」
先生はキャリーの外からなーたんの目を見て「まだしっかりした目をしてるね。最後まで弱った姿を見せたくないんだよね、猫は」
そう言って最後までキャリーを開けずに話を終えた。開けて余計な希望を与えない…それが先生の方針なんだろう。
先生と話せてよかった。もう迷わずなーたんの最期を看取ることができる。
そう思った。
続く…
私が出かける時は大学がリモート授業の娘がなーたんに寄り添うことが多かった(ただ隣で寝るだけ)
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