なーたん大好きだよ

2021年8月2日に悪性リンパ腫による食欲廃絶で亡くなったなーたん。その病状の始まりから治療、虹の橋を渡るまでの記録。

再入院

話を戻します。


退院して、ストレスから解放されて元気を取り戻し食欲も出てくる…という私の期待は粉々に打ち砕かれた。なーたんは何も食べず、何も飲まず、毎日のように胃液を吐き続ける。


体重は減り続け、退院してから日が経つにつれ、私は焦りを感じ始めた。


「とにかく栄養を入れなくては!」


猫は栄養が不足してくると「肝リピドーシス」という肝臓に脂肪がたまり肝機能障害を起こす、という疾患にかかることがあるらしい。私は特にそれを心配していた。

皮下点滴のために通っている近所の病院の先生に聞くと、水分は皮下点滴で補えるけど栄養は静脈点滴に(いわゆる人間の点滴と同じ血管に針を刺して入れる点滴)ではないと補えないので入院が必要だそうだ。


入院…またなーたんと離れる。なーたんに怖い思いをさせてしまう。

でもこのままだと確実に衰弱死だ。何故食べないのだろう。なーたんのお腹の中で何が起きているのだろう。それが知りたかった。それを解決して、なーたんがご飯を食べられるようになってほしかった。


退院してから1週間後…なーたんを動物医療センターに再び入院させることにした。

入院の目的は栄養点滴と食欲廃絶の原因究明。


原因究明についてはA先生からのいくつかの選択肢が示された。


①内視鏡でお腹の中を見る(全身麻酔)

②試験開腹(全身麻酔)

③抗がん剤(少し強いもの)


①はお腹の中が原因じゃない場合意味がない。

②はお腹の周辺全体見られるので手術による

腸閉塞や癒着があった場合はこれが有効

③消化器系のリンパ腫の場合抗がん剤の副作用が強く出てしまうので弱ってしまう可能性がある


どれをやるにしてもなーたんを苦しめることになる。私はその場で決めることはできなかった。


「少し考えさせてください」

と言ってその日はなーたんを預けて帰った。


続く…


娘に無理矢理乗っかって寝るなーたんに(元気な頃)