なーたん大好きだよ

2021年8月2日に悪性リンパ腫による食欲廃絶で亡くなったなーたん。その病状の始まりから治療、虹の橋を渡るまでの記録。

夫とふーたん

再び余談ではありますが…2年前に亡くなったふーたんは、何故か夫が大好きだった。

夫は基本猫たちの世話はしない。私がいない時に仕方なく餌をあげたり、臭いので仕方なくトイレを片付けたりはするものの、進んでやることはまずない。

なのにいつのまにかふーたんは夫の事を大好きになっていた。


夫が帰ってくるとリビングのドアの前で待ち構え、夫が椅子に座ると膝に登り、夫が通りかかると構って!とばかりにコロンと横たわる。


そんな感じなので夫もまんざらではなく、ふーたんのことは可愛がっていた。ふーたんが病気で亡くなった時はかなりショックなようだった。


しかし、なーたんとは何故か相性が悪いのかお互い近づかない。なーたんも膝に乗ったりもしないし、むしろ警戒するぐらいだった。


なのでなーたんが病気になっても、ふーたんの時ほどの動揺は夫にはなかった。でも、普段よりはなーたんを気にかけているのはわかった。


そんな夫が、なーたんが病気になって泣いてばかりの私にふと言った。


「なーたんは死んでもいいんだよ。」


「えっ⁉︎」


私は耳を疑った。なんてこと言うんだ。

しかしそのあと夫は続けた。


「あちらにはお姉さんのふーたんがいるんだから、あっちに逝ってもなーたんは幸せなんだよ。」


その言葉に泣いた。泣いたけど、その言葉を聞いてから、私はなーたんが遠くない未来に死ぬ、という事実を、少しずつ受け入れることができるようになった気がする。


続く…


台所にいる夫を見つめるふーたん(在命中)


夫とふーたん(亡くなる5日前)