夫とふーたん
再び余談ではありますが…2年前に亡くなったふーたんは、何故か夫が大好きだった。
夫は基本猫たちの世話はしない。私がいない時に仕方なく餌をあげたり、臭いので仕方なくトイレを片付けたりはするものの、進んでやることはまずない。
なのにいつのまにかふーたんは夫の事を大好きになっていた。
夫が帰ってくるとリビングのドアの前で待ち構え、夫が椅子に座ると膝に登り、夫が通りかかると構って!とばかりにコロンと横たわる。
そんな感じなので夫もまんざらではなく、ふーたんのことは可愛がっていた。ふーたんが病気で亡くなった時はかなりショックなようだった。
しかし、なーたんとは何故か相性が悪いのかお互い近づかない。なーたんも膝に乗ったりもしないし、むしろ警戒するぐらいだった。
なのでなーたんが病気になっても、ふーたんの時ほどの動揺は夫にはなかった。でも、普段よりはなーたんを気にかけているのはわかった。
そんな夫が、なーたんが病気になって泣いてばかりの私にふと言った。
「なーたんは死んでもいいんだよ。」
「えっ⁉︎」
私は耳を疑った。なんてこと言うんだ。
しかしそのあと夫は続けた。
「あちらにはお姉さんのふーたんがいるんだから、あっちに逝ってもなーたんは幸せなんだよ。」
その言葉に泣いた。泣いたけど、その言葉を聞いてから、私はなーたんが遠くない未来に死ぬ、という事実を、少しずつ受け入れることができるようになった気がする。
続く…
台所にいる夫を見つめるふーたん(在命中)
夫とふーたん(亡くなる5日前)
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