なーたん大好きだよ

2021年8月2日に悪性リンパ腫による食欲廃絶で亡くなったなーたん。その病状の始まりから治療、虹の橋を渡るまでの記録。

強制給餌

退院してから1週間、毎日近所の病院に通った。

水分の皮下点滴に加えて、この時はステロイドと食欲増進の為の薬を注射してもらっていたが、なーたんが食べ物に興味を示すことはなかった。


ある日会計を待っているとふと、展示されていた「ちゅーる」が目に入ってきた。動物病院限定で販売している(調べてみたらネットでも売ってますね)カロリー2倍の「エネルギーちゅーる」。少しの量で2倍の栄養。食欲廃絶のなーたんを心配する身には魅力的に聞こえる。


他の猫の闘病記によく「強制給餌」という言葉が出てきた。食べない猫にシリンジで餌を流し込む。その無理矢理な感じが嫌で避けてきたけど…いよいよそんなことも言っていられないのかも…。日々、なーたんの体重は減っている。このままだと衰弱死だ。


「猫 胆汁 吐く」


と検索すると…お腹が空きすぎている時にもこういうことが起こる、と書いてある記事がいくつかあった。

胃の中が空っぽすぎて胃液が胃を刺激しすぎて胆汁が逆流してきてしまうとか…。


もしこれなら…胃に何か入れた方がいいのかも、と言う思いでエネルギーちゅーるを2本、買った。


家に帰って早速、以前薬を飲ませるためにもらったシリンジ(針のない注射器)にちゅーるを少し入れてなーたんの口の端から差し入れてみた。


昔、そのシリンジを使って薬を飲ませた時は、激しく抵抗して逃げようと暴れたので、タオルにくるんで体を拘束して飲ませたが、今はもう、抵抗する力もなく、されるがまま。


「ごくん」


飲み込んだ!この方法で…少しでも栄養を…。なーたんの胃が動き出しますように。


強制給餌しても、すぐに吐いてしまうことはなかった。でも…1日に一度緑色の胃液を吐くことに変わりはなかった。


食べてくれたのは嬉しいけど…こんな少しじゃ栄養足りない。今日もまた痩せてしまった。昨日よりなーたんは弱っている…。


日々…私は焦りを感じていた。



どんなに弱ってもおしっこだけは頑張ってトイレに行くなーたん。がんばったね。